健康診断を、生活を見直すきっかけに
脂肪肝が気になったら、
運動・食事・お酒を一緒に整える。
水口・甲賀市のAnchor Life Fitness貴生川店です。今回は、運動を始める目安と、日々の記録を続ける考え方をお伝えします。
この記事の結論
- 歩く習慣に筋トレを組み合わせる。厚生労働省の目安を参考に、今の体力に合う量から始めます。
- 食事とお酒は、量を見えるようにする。まとめ食いを避け、飲酒しない日も設けます。
- 体重だけで判断しない。食事・活動・体重の推移を記録し、肝臓の状態は医師の診察と検査で確かめます。
「健康診断で脂肪肝を指摘された。運動をしたほうがいいのは分かるけれど、何から始めればいいのだろう」。そんな方に、まず知っていただきたいのは、一度の頑張りより、続けられる生活の組み立て方が大切だということです。
この記事では、脂肪肝と運動の関係を研究で確かめながら、食事やお酒の見直し方まで整理します。ご自分の生活で変えられそうなことを、一つずつ見つけてください。
脂肪肝を指摘されたら、まず確認したいこと
脂肪肝は、肝臓に脂肪が多くたまった状態です。背景には食生活や体重、血糖、飲酒などが関わります。そのうち、代謝の問題を伴い、飲酒量などの条件を満たすものはMASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)と呼ばれます。脂肪肝がすべて同じ原因というわけではありません。[1]
健診で再検査や受診を勧められたら、まずその案内に沿って確認しましょう。ALTやγ-GTPといった数値だけで、脂肪肝の有無や進み具合を決めることはできません。運動や減量の目標も、診察で確認した状態に合わせます。[1]
体重が変わらなくても、運動には意味がある
運動の成果を、体重計の数字だけで判断しなくて大丈夫です。運動習慣のない非アルコール性脂肪性肝疾患(当時の名称はNAFLD)の成人19人を対象に、筋トレを行う群11人と、通常の治療を続ける群8人を比較した研究があります。[2]
8週間の筋トレ群では、体重に有意な変化がない一方、肝脂肪量の平均は14.0%から12.2%へ低下しました。これは1.8ポイントの差、開始時から約13%の相対的な減少です。[2]
筋トレ群で見られた肝脂肪量の変化
筋トレ群11人の平均値|縦軸:肝脂肪量(%)
対象:運動習慣のないNAFLDの成人。期間:8週間。介入:週3回・1回45〜60分、8種目の筋トレ等。出典:Hallsworthら(2011), Gut。[2]
少人数・短期間の研究です。当店の30分プログラムと同じ条件ではなく、誰にでも同じ変化が出ることや、肝臓の病気全体が改善することを示すものではありません。
その後の複数の試験をまとめた分析でも、大きな体重減少を伴わない運動の意義が検討されています。体重がすぐ変わらないからといって、運動をやめる必要はありません。ただし、肝臓の変化は見た目や体脂肪計では測れないので、検査とあわせて確認することが大切です。[3]
脂肪肝の運動は、歩くことと筋トレを組み合わせる
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人の健康づくりについて、次の目安を示しています。まずは今より少しでも多く動き、個人差に合わせて調整することが出発点です。[4]
毎日の身体活動
1日60分以上
歩行と同等以上の活動。約8,000歩に相当し、家事や通勤なども含みます。
息が弾む程度の運動
週60分以上
意識して取り組む運動の目安。日常の身体活動の一部に含まれます。
筋力トレーニング
週2〜3日
全身の主な筋肉を使う運動。上の運動の目安に含めても構いません。
出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版。脂肪肝のある方全員に一律に当てはめる治療用の運動処方ではありません。[4]
| 運動 | 取り組み方の例 | 組み合わせる考え方 |
|---|---|---|
| ウォーキングなど | 通勤や買い物で歩く。余裕があれば少し速く歩く。 | 日々の活動量を増やし、持久力を養う。 |
| 筋トレ | マシンなどで、脚・胸・背中といった主な筋肉を動かす。 | 筋力や筋肉量を保つための刺激を加える。 |
MASLDの診療ガイドラインでも、有酸素運動と筋トレを組み合わせ、本人の体力や好みに合わせる考え方が示されています。歩くことか筋トレかの二者択一にせず、できる方法を足していきましょう。[6]
高齢の方の目安は、歩行などの身体活動が1日40分以上(約6,000歩)、筋トレは週2〜3日。バランスや柔軟性も含む多要素の運動を週3日以上行うことが勧められています。座りっぱなしも長くなりすぎないようにします。[5]
食事とお酒は「量を知る」ところから
まとめ食いを避け、1日の合計も確かめる
私は、1回に大量に食べることを避けるようお伝えしています。男性には、1食で1,000kcal以上にならないようにすることを、まとめ食いを見直す目安の一つとしてお話ししています。
これは国の一律の基準ではなく、私が指導で使う目安です。必要な量は体格や活動量、食事の回数で変わります。1食を1,000kcal未満にするだけでなく、間食や飲み物も含む1日の合計を、ご自分に合う範囲へ整えることが大切です。肝炎情報センターも、食事のバランスと総摂取カロリーを適正に保つことを挙げています。[1]
お酒は「何杯」より、純アルコール量で見る
私は、厚生労働省の資料を参考に、お酒の量を確認するようお伝えしています。厚労省が示す男性40g以上・女性20g以上という1日当たりの純アルコール量は、生活習慣病の可能性を高める飲酒量の指標で、個人の安全な許容量ではありません。[7]
純アルコール量(g)=飲む量(mL)×度数÷100×0.8
度数5%のビール500mLの場合
500 × 0.05 × 0.8 = 20g
| 計算例 | 量・度数 | 純アルコール量 |
|---|---|---|
| ビール | 500mL・5% | 20g |
| 缶チューハイ | 350mL・7% | 19.6g |
| ワイン | 120mL・12% | 約11.5g |
厚労省の式による計算例です。飲酒を勧める量ではなく、製品の度数・容量で値は変わります。[7]
飲まない日を決め、週全体の量も減らす
もう一つ、私が大切にしているのが「休肝日」、つまり飲酒しない日を作ることです。厚労省も毎日の継続した飲酒を避けるため、週の中に飲酒しない日を設けるよう示しています。休んだ分を別の日にまとめて飲まず、総量を減らすこととセットで考えましょう。[7]
脂肪肝や肝機能の異常がある方は、飲酒の可否や量を主治医に確認してください。断酒の指示がある場合はそれを優先します。「休肝日を作れば、ほかの日は自由に飲んでよい」という意味ではありません。[7]
続けるコツは、消費と摂取を記録して確かめること
体重を落としたいとき、私がまずお伝えするのは、ご自分の消費カロリーを理解して、摂取カロリーを記録することです。感覚で食事を減らすより、何をどれだけ食べているかを見えるようにします。
- STEP 1消費量の目安を知る
体格と普段の活動から、おおよその出発点をつかむ。
- STEP 2摂取量を記録する
食事・間食・飲み物・お酒を、できる範囲で残す。
- STEP 3体重の推移を見る
同じような条件で測り、1日だけの増減に振り回されない。
- STEP 4続けられる量へ調整
記録と体調を見て、無理なく続けられる摂取量を探す。
計算した消費量はあくまで推定です。体重の推移と照らし合わせ、実際に体重が落ち始める摂取量のポイントを見つけ、その習慣を淡々と続ける、という考え方です。
一般の減量相談では、私は1か月あたり体重の3〜4%程度を目安の一つとしてお伝えしています。ただし、脂肪肝のある方全員に毎月この割合を求めるものではありません。
脂肪肝の治療における減量の目標やペースは別に考える必要があります。肝炎情報センターは、肥満のある方には半年〜1年かけた緩やかな減量を紹介し、肥満のない方や高齢の方には個別の目標設定が必要としています。ご自分の状態に合う目標を医師や管理栄養士と相談し、筋力や体調も見ながら進めましょう。[1]
運動の通い方はジムは週何回・何分がいいか、初日の流れはジム初心者の始め方でも詳しくご案内しています。
脂肪肝と運動について、よくあるご質問
Q1. 脂肪肝を指摘されました。まず何から始めればよいですか?
まずは健診の結果を確認し、受診や再検査の案内があれば、その指示に沿ってください。そのうえで、普段の歩く量、食事、お酒を振り返り、変えられそうなことを一つ選びましょう。いきなり全部を変えようとせず、ご自分が続けられる方法から始めることが大切です。[1]
Q2. 運動初心者は、どのくらい動けばよいですか?
厚生労働省の目安を参考にします。成人なら日常の活動も含めて1日60分程度、筋トレは週2〜3日が目安です。最初から達成しようとせず、体調や体力に合わせ、今より少し多く動くところから取り組んでください。[4]
Q3. 食事とお酒について、どんなことを伝えていますか?
食事は一度に大量に食べないこと。男性には1食1,000kcal以上にならないように、という目安をお話ししています。お酒は厚生労働省の資料で量を確認し、飲まない日をしっかり作るようお伝えしています。飲酒量の指標と、ご本人が飲んでよい量は同じではないので、肝臓の状態に応じた判断も大切です。[7]
Q4. 体重がすぐに変わらないときは、どう続ければよいですか?
まず消費カロリーの目安を理解し、摂取カロリーを記録します。そのうえで、体重が落ち始める摂取量のポイントを探し、淡々と続けていきます。減量が必要な方には、月に体重の3〜4%程度を目安の一つとしてお話ししますが、数字を必達にせず、先ほどお伝えしたとおり、ご本人に合う目標とペースを優先してください。
肥満のない方や高齢の方も含め、脂肪肝の体重管理は個別に目標を設定することが大切です。[1]
まとめ|続けられる運動と食生活を、一つずつ
脂肪肝が気になったら、運動だけ、食事だけと切り分けず、毎日の生活全体を見直していきましょう。歩く習慣に筋トレを足す。まとめ食いを避ける。お酒の量を把握し、飲まない日を作る。そして、食事と体重の記録を続ける。この積み重ねが基本になります。
当店では、初回にマシンの使い方を説明し、2回目にはシートの高さやフォームも確認します。3回目以降も、スタッフ対応時間内にはご質問いただけます。水口・甲賀市で運動を始めたい方は、ご自分に合うやり方を一緒に確かめていきましょう。
参考文献
- 国立健康危機管理研究機構 肝炎情報センター「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患」(2026年6月10日改訂)。
- Hallsworth K, et al. (2011). Resistance exercise reduces liver fat and its mediators in non-alcoholic fatty liver disease independent of weight loss. Gut, 60(9), 1278–1283. doi:10.1136/gut.2011.242073.
- Stine JG, et al. (2023). Exercise Training Is Associated With Treatment Response in Liver Fat Content by Magnetic Resonance Imaging Independent of Clinically Significant Body Weight Loss in Patients With Nonalcoholic Fatty Liver Disease: A Systematic Review and Meta-Analysis. American Journal of Gastroenterology, 118(7), 1204–1213. doi:10.14309/ajg.0000000000002098.
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023:成人版」。
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023:高齢者版」。
- EASL–EASD–EASO (2024). Clinical Practice Guidelines on the management of metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease (MASLD). Journal of Hepatology, 81(3), 492–542. doi:10.1016/j.jhep.2024.04.031.
- 厚生労働省(2024)「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」、3〜6ページ。
まずは、ご自分に合う運動を確かめませんか
マシンの使い方から、一緒に確認します。水口・甲賀市で運動を始めたい方は、当店の無料体験をご利用ください。
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